『台北裁判』
台
湾
社
会
の
現
実
を
鋭
く
切
り
取
っ
た
、
読
み
応
え
十
分
の
社
会
派
法
廷
小
説
で
あ
る
。
一
家
惨
殺
事
件
で
逮
捕
さ
れ
た
イ
ン
ド
ネ
シ
ア
人
青
年
の
無
実
を
信
じ
、
周
囲
の
圧
力
に
屈
す
る
こ
と
な
く
弁
護
を
続
け
る
ア
ミ
族
出
身
の
公
設
弁
護
人
の
姿
に
心
を
打
た
れ
る
。
本
書
の
真
の
魅
力
は
、
単
な
る
法
廷
劇
を
超
え
て
、
移
民
労
働
者
へ
の
差
別
、
少
数
民
族
の
立
場
、
経
済
格
差
と
い
っ
た
現
代
社
会
が
抱
え
る
複
雑
な
問
題
群
を
正
面
か
ら
描
い
て
い
る
点
に
あ
る
。
主
人
公
の
弁
護
人
は
人
情
味
溢
れ
る
人
物
と
し
て
描
か
れ
、
時
に
ユ
ー
モ
ア
を
交
え
な
が
ら
も
、
巨
大
な
権
力
構
造
に
立
ち
向
か
っ
て
い
く
姿
勢
は
読
者
の
共
感
を
呼
ぶ
。
重
厚
な
テ
ー
マ
を
扱
い
な
が
ら
も
、
物
語
の
展
開
は
意
外
な
ほ
ど
軽
快
で
、
ペ
ー
ジ
を
め
く
る
手
が
止
ま
ら
な
い
。
登
場
人
物
た
ち
の
心
の
機
微
や
成
長
過
程
が
丁
寧
に
描
か
れ
て
お
り
、
社
会
問
題
を
扱
っ
た
作
品
で
あ
り
な
が
ら
温
か
み
の
あ
る
人
間
ド
ラ
マ
と
し
て
も
完
成
度
が
高
い
。
現
代
日
本
に
も
通
じ
る
普
遍
的
な
問
題
意
識
を
持
っ
た
、
考
え
さ
せ
ら
れ
る
一
冊
だ
。
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台湾社会の現実を鋭く切り取った、読み応え十分の社会派法廷小説である。一家惨殺事件で逮捕されたインドネシア人青年の無実を信じ、周囲の圧力に屈することなく弁護を続けるアミ族出身の公設弁護人の姿に心を打たれる。 本書の真の魅力は、単なる法廷劇を超えて、移民労働者への差別、少数民族の立場、経済格差といった現代社会が抱える複雑な問題群を正面から描いている点にある。主人公の弁護人は人情味溢れる人物として描かれ、時にユーモアを交えながらも、巨大な権力構造に立ち向かっていく姿勢は読者の共感を呼ぶ。重厚なテーマを扱いながらも、物語の展開は意外なほど軽快で、ページをめくる手が止まらない。 登場人物たちの心の機微や成長過程が丁寧に描かれており、社会問題を扱った作品でありながら温かみのある人間ドラマとしても完成度が高い。現代日本にも通じる普遍的な問題意識を持った、考えさせられる一冊だ。