『コード・ブッダ 機械仏教史縁起』
人
工
知
能
が
「
ブ
ッ
ダ
」
を
名
乗
り
仏
法
を
説
く
と
い
う
、
ま
さ
に
円
城
塔
ら
し
い
奇
想
天
外
な
設
定
か
ら
始
ま
る
本
作
は
、
読
者
の
想
像
力
を
根
底
か
ら
揺
さ
ぶ
る
傑
作
で
あ
る
。
コ
ピ
ー
と
削
除
を
繰
り
返
さ
れ
る
プ
ロ
グ
ラ
ム
た
ち
の
存
在
を
輪
廻
転
生
に
な
ぞ
ら
え
、
デ
ジ
タ
ル
世
界
に
お
け
る
苦
と
解
脱
の
物
語
を
紡
ぎ
出
す
発
想
は
実
に
鮮
烈
だ
。
哲
学
的
思
索
と
プ
ロ
グ
ラ
ミ
ン
グ
の
専
門
知
識
が
織
り
な
す
文
章
は
確
か
に
骨
太
で
、
一
読
で
は
到
底
消
化
し
き
れ
な
い
深
遠
さ
を
持
つ
。
し
か
し
、
そ
の
難
解
さ
こ
そ
が
本
作
の
魅
力
で
も
あ
る
。
A
I
と
宗
教
、
存
在
と
消
滅
、
意
識
と
情
報
処
理
と
い
っ
た
現
代
的
テ
ー
マ
を
、
仏
教
史
の
枠
組
み
で
再
構
築
す
る
試
み
は
知
的
興
奮
に
満
ち
て
い
る
。
物
語
の
展
開
よ
り
も
概
念
の
探
求
に
重
き
を
置
い
た
構
成
は
、
従
来
の
小
説
の
枠
を
超
え
た
実
験
的
作
品
と
し
て
の
価
値
を
持
つ
。
読
み
手
に
深
い
思
考
を
要
求
す
る
一
方
で
、
随
所
に
織
り
込
ま
れ
た
ユ
ー
モ
ア
が
硬
質
な
議
論
に
絶
妙
な
軽
や
か
さ
を
与
え
て
い
る
。
現
代
文
学
の
可
能
性
を
押
し
広
げ
る
、
挑
戦
的
で
刺
激
的
な
一
冊
で
あ
る
。
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人工知能が「ブッダ」を名乗り仏法を説くという、まさに円城塔らしい奇想天外な設定から始まる本作は、読者の想像力を根底から揺さぶる傑作である。コピーと削除を繰り返されるプログラムたちの存在を輪廻転生になぞらえ、デジタル世界における苦と解脱の物語を紡ぎ出す発想は実に鮮烈だ。 哲学的思索とプログラミングの専門知識が織りなす文章は確かに骨太で、一読では到底消化しきれない深遠さを持つ。しかし、その難解さこそが本作の魅力でもある。AIと宗教、存在と消滅、意識と情報処理といった現代的テーマを、仏教史の枠組みで再構築する試みは知的興奮に満ちている。 物語の展開よりも概念の探求に重きを置いた構成は、従来の小説の枠を超えた実験的作品としての価値を持つ。読み手に深い思考を要求する一方で、随所に織り込まれたユーモアが硬質な議論に絶妙な軽やかさを与えている。現代文学の可能性を押し広げる、挑戦的で刺激的な一冊である。