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面白い小説本気レビュー

ジューン・ハー 宮廷医女の推理譚

『宮廷医女の推理譚』

著者:ジューン・ハー
翻訳:安達 眞弓

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『宮廷医女の推理譚』

ジューン・ハー 著 (安達 眞弓 訳)

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 朝鮮王朝の厳格な身分制度の中で、一人の若き医女が運命に立ち向かう姿に心を奪われた。主人公ペクチョンの境遇は決して恵まれたものではないが、彼女が持つ強い意志と医術への誇りが、読む者の胸を熱くさせる。恩師を救うという純粋な動機から始まる物語が、やがて宮廷を揺るがす大きな謎へと発展していく構成は実に見事だ。 特に印象深いのは、史実に基づく王室の確執が物語の背景に重厚な陰影を与えている点である。権力闘争の渦中で翻弄される人々の姿は、まさに韓国時代劇を見ているかのような臨場感に満ちている。また、捕盗庁の青年オジンとの協力関係は、身分の壁を越えた絆の美しさを描き出し、ミステリーに温かな人間味を添えている。 推理小説としての完成度も高く、連続殺人の謎解きには手に汗握る緊張感がある。翻訳も非常に読みやすく、朝鮮王朝の文化や制度についても自然に理解できるよう配慮されている。歴史と推理が見事に調和した、読み応え十分の作品である。
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