『冬期限定ボンボンショコラ事件』
米
澤
穂
信
が
描
く
青
春
ミ
ス
テ
リ
の
金
字
塔
が
つ
い
に
幕
を
閉
じ
る
。
主
人
公
の
小
鳩
常
悟
朗
が
ひ
き
逃
げ
に
遭
う
と
い
う
衝
撃
的
な
導
入
か
ら
、
物
語
は
一
気
に
重
厚
な
展
開
を
見
せ
る
。
右
足
骨
折
に
よ
り
大
学
受
験
が
危
機
に
瀕
し
、
警
察
の
事
情
聴
取
も
受
け
る
こ
と
に
な
る
な
ど
、
こ
れ
ま
で
の
シ
リ
ー
ズ
と
は
一
線
を
画
す
深
刻
さ
だ
。
特
に
印
象
的
な
の
は
、
小
佐
内
さ
ん
が
放
つ
「
犯
人
を
ゆ
る
さ
な
い
」
と
い
う
言
葉
の
重
み
で
あ
る
。
彼
女
の
強
い
意
志
が
物
語
の
核
と
な
り
、
読
者
の
心
を
強
く
揺
さ
ぶ
る
。
受
験
生
と
い
う
人
生
の
重
要
な
時
期
に
降
り
か
か
っ
た
理
不
尽
な
事
件
が
、
二
人
の
「
小
市
民
」
と
し
て
の
理
想
を
ど
こ
ま
で
試
す
の
か
、
最
後
ま
で
目
が
離
せ
な
い
。
長
年
こ
の
シ
リ
ー
ズ
を
追
い
続
け
て
き
た
読
者
に
と
っ
て
、
完
結
へ
の
感
慨
も
ひ
と
し
お
だ
ろ
う
。
謎
解
き
の
巧
妙
さ
は
も
ち
ろ
ん
、
青
春
の
痛
み
と
成
長
を
丁
寧
に
描
い
た
米
澤
穂
信
の
筆
致
が
、
読
後
に
深
い
余
韻
を
残
す
傑
作
で
あ
る
。
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米澤穂信が描く青春ミステリの金字塔がついに幕を閉じる。主人公の小鳩常悟朗がひき逃げに遭うという衝撃的な導入から、物語は一気に重厚な展開を見せる。右足骨折により大学受験が危機に瀕し、警察の事情聴取も受けることになるなど、これまでのシリーズとは一線を画す深刻さだ。 特に印象的なのは、小佐内さんが放つ「犯人をゆるさない」という言葉の重みである。彼女の強い意志が物語の核となり、読者の心を強く揺さぶる。受験生という人生の重要な時期に降りかかった理不尽な事件が、二人の「小市民」としての理想をどこまで試すのか、最後まで目が離せない。 長年このシリーズを追い続けてきた読者にとって、完結への感慨もひとしおだろう。謎解きの巧妙さはもちろん、青春の痛みと成長を丁寧に描いた米澤穂信の筆致が、読後に深い余韻を残す傑作である。