読書感想文

面白い小説本気レビュー

雨穴 変な家2 ~11の間取り図~

『変な家2 ~11の間取り図~』

著者:雨穴

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『変な家2 ~11の間取り図~』

雨穴 著

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 間取り図という身近すぎる題材から、これほど独創的な推理小説が生まれるとは予想していなかった。フリーライターと設計士のコンビが、図面に隠された違和感を手がかりに住人の事情を推察していく過程は、まさに謎解きの醍醐味である。 各エピソードは短めで読みやすく、間取り図を眺めながら「ここがおかしい」と一緒に考える楽しさがある。文章だけでなく実際の図面が掲載されているため、推理が具体的になり、同時にじわりとした不気味さも増していく。前作以上のボリュームながら、後半に向けて加速する構成が秀逸だ。 一見バラバラに思える11の間取りが、読み進めるうちに別の謎と結びついていく展開は圧巻である。ホラーというより推理寄りの内容で読みやすいが、読後は確実に間取りを見る目が変わってしまう。家という日常的な空間に潜む異常性を描いた、唯一無二の作品だ。
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