『木挽町のあだ討ち』
江戸の芝居小屋を舞台に、一つの仇討事件を巡る真相が多角的に描かれる時代小説。目撃者たちの証言から浮かび上がる人情と真実の物語に心を打たれる。
面白い小説本気レビュー
江戸の芝居小屋を舞台に、一つの仇討事件を巡る真相が多角的に描かれる時代小説。目撃者たちの証言から浮かび上がる人情と真実の物語に心を打たれる。
カルト教団の指導者が石打ちで殺され、遺体に刻まれた解読不能な暗号。療法士への告白という新鮮な手法で始まる物語は、15年前の未解決事件とのつながりを匂わせながら、読者を深い謎の渦へと引きずり込んでいく。
朝鮮王朝時代を舞台に、18歳の医女が恩師の無実を証明するため、宮廷の陰謀と連続殺人事件に立ち向かう。身分制度の重圧と青春の葛藤が織りなす、本格歴史ミステリの傑作。
食べることへの嫌悪感を抱く高校生が主人公の心揺さぶる青春小説。自分の「普通」を疑い、弱さを抱えたまま生きる意味を問いかける。思春期の息苦しさと孤独感がリアルに描かれ、読後には静かな希望が残る。
作家が角川ホラー文庫への原稿を送るたびに担当編集者が次々と体調不良で離脱していく。短編ホラーと編集記録が交互に展開され、現実と虚構の境界線が曖昧になっていく戦慄のメタホラー作品。
SNSで話題の「#神隠し」をきっかけに、渋谷を舞台とした現実と異世界の狭間を描く都市伝説ミステリー。スクランブル交差点やキャットストリートなど身近な場所が異世界へと変貌する様子は、読みながら実際の街を歩いているような臨場感を味わえる。
戦時下の満洲で生きる女学生の日常を通して、戦争が人々の暮らしに落とす影を描いた作品。物資不足や勤労動員が「当たり前」になっていく恐ろしさと、記憶を次世代へ伝えることの意味を問いかける。
孤島に集まった9人を縛る謎の戒律。「犯人を探してはならない」という禁止事項が織りなす新感覚のクローズドサークルミステリー。3日間の緊迫したサバイバルの中で繰り広げられる心理戦と推理に息つく暇もない。
大学院生と伝説の映画女優との共同生活を描く静謐な物語。戦後を生き抜いた女性の記憶と現在の若者の迷いが交差し、人と人とのつながりの尊さを静かに浮き上がらせる吉田修一の繊細な筆致に心を打たれる。
終戦直後のラバウル捕虜収容所を舞台に、10万人の日本兵の中で密命を受けた元情報将校が忠臣蔵上演に挑む異色の戦後サスペンス。舞台づくりの裏で蠢く陰謀と、密林に封じられた戦時の謎が絡み合う傑作。
編集者が収集した断片的な資料から浮かび上がる、恐ろしくも切ない物語。フェイクドキュメンタリー形式で描かれる独創的なホラー体験は、読者自身が謎解きの当事者となる緊張感に満ちている。
瀬戸内の島で出会った暁海と櫂。惹かれ合いながらもすれ違う二人の成長を通して、自分の人生を自分で選ぶことの痛みと尊さを描いた現代青春小説。家族の重荷を背負う若者たちの心の軌跡が胸に迫る。
深い喪失感に沈む男性が謎めいた少女との出会いを通して再生していく、涙なしには読めない感動的な物語。感情に直接響く筆力と巧妙な仕掛けが心を揺さぶる。
津田梅子の教え子である河井道の波瀾万丈な人生を描いた歴史小説。700ページ超の大作でありながら、朝の連続テレビ小説のような親しみやすさで一気に読める。女性同士の深い絆と、困難な時代でも希望を失わない強さに心を打たれる感動作。
怪異の名手・三津田信三が厳選した十三篇の恐怖譚。古典から海外作品まで多彩な恐怖が堪能でき、編者による丁寧な解説と書き下ろし番外編が読み応えを格段に高めている。
川村元気が描く、地下通路を舞台にした異色の物語。ゲーム的なルールが織りなすループの中で、主人公の人生と向き合う瞬間が胸に響く。短い頁数ながら、記憶と現実の境界線を巧妙に描いた現代的寓話。
コロナ禍で失われた日常の中、天体観測を通じて希望を見つけようとする高校生たちの物語。茨城・渋谷・五島列島という離れた土地の若者たちが星空の下で繋がっていく群像劇に、胸が熱くなる。
真珠湾攻撃から苛烈な海戦を生き抜いた駆逐艦「雪風」の物語。沈着冷静な艦長と信頼される先任伍長が時にぶつかりながらも絆を深める中、奇跡的な戦いぶりで幸運艦と呼ばれるようになった雪風の運命を描く。
滋賀県大津市を舞台に、中学生・成瀬あかりの破天荒な青春を描いた連作短編集。コロナ禍の日常に光を当てる、笑いと眩しさに満ちた現代青春小説の傑作である。
無差別殺人事件と連続爆破テロが交錯する中、能面検事・不破が現代社会の闇に立ち向かう。ネット世論の恐ろしさを描きながら、地道な捜査による論理的解決が光るシリーズ第3弾。